夢は漫画の中にだけ
自分には夢は有りませんでした
いや、本当はあったんです
「お爺ちゃんのような伝統工芸士に、職人になって見たい」
そう、憧れていました
しかし、そんな夢誰にも認められやしない
そんな風にずっと思っていたんです
幼少期の自分にとって将来つきたい職業
なりたい自分を考えるにあたって
一番近くにいたのは祖父でした
父があまり仕事のことを話せない公務員であった事もあり、
より祖父の木を彫り作品にするという仕事、姿に憧れを抱いていました
この夢を認められるわけがない
そんな事を思ってしまう幼少期の自分は暗く、
一人で漫画を読んでばかり
自分を表現すると言う事がとにかく苦手ででした
どのぐらい苦手であったか
寂しい、を口にせず学校に行くたび仮病で、早退を繰り返したり
アパートの友人にいじめられている姿を、
親に見られ「そんな事言われて恥ずかしく無いのか、男なら言い返せ!」
と、言われても友達にも親にも何も言えず
そして冒頭でお話しした『夢』、やはりといった感じですが、ちゃんと親に話した事は有りません
ひたすら漫画のような特殊能力に目覚めないか、特殊な血を引いていたりしないか、特別な冒険が目の前に降って現れないかそんなことばかり考えていました
平凡である自分自身を認められなかったんです
夢は漫画の世界の主人公のような特別な一部の人間だけが抱けるものなんだと思っていたんです
特殊で無い自分に夢なんてものを追う価値があると到底思えなかったんです
そんな自分の事を両親がどれほど心配していたか
子供が出来た今ならわかる気がします
皆さまお子さんいらっしゃる方もいるかと思います
問題行動を起こす子供で有れば
ある意味SOSのサインわかりやすいかもしれません
普通の殻にこもり自己表現の少ない子供、大丈夫な訳では有りません
むしろそんな子供だからこそ
目を向けてあげなければわからないのかもしれません
これはお子さんに限ったことでは有りません
最近の後輩、部下、夢を語らず
何を考えているのか
どうなりたいのかわからない
なんて事も少なく無いと思います
夢は漫画の中にだけだなんて思っている人は自分だけかもしれませんが
夢を持つに値しない
自分の事をそんな風に思っている子供、
若い人はたくさんいるのでは無いでしょうか?
今、あなたは、
夢、抱けて居ますか?
何者でもない
ただの『いいひと』と
お話ししてみませんか?